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学術集会

第5回学術集会(記念大会)を終えて


石川腎不全看護研究会会長
(第5回学術集会当番世話人)
田村幸子(金沢医科大学看護学部)

 2014年8月3日(日)、石川県地場産業振興センターにおいて、第5回学術集会(記念大会)が開催され無事終えることができました。会員28名、非会員31名の参加がありました。
 メインテーマ「看護に根ざした実践-忘れていませんか看護の視点-」の下に、特別講演では杏林大学附属病院看護部長の道又元裕さんから、「求められる看護の実践能力」についてお話を聴きました。道又さんは、看護師は看護の実施能力と責任能力があると社会から認められた者であり、これに応えるには看護実践に必要なあらゆる事象について学習し続ける自己文化の形成が必要であると話され、私たちが日頃習慣的に使っている根拠のない言葉や文字の例を挙げて論理性を磨くお話をされました。
 シンポジウムではテーマ「腎不全(慢性疾患)の特徴をとらえた看護の実践」の下に、北陸3県からの基調報告として、富山県からは黒部市民病院看護師の草切幸さん、石川県からは浅ノ川総合病院看護師の余田昭彦さん、福井県からは福井赤十字病院看護師の高嶋節子さんから看護実践報告を聴きました。この報告とその後の会場内意見交換を経て私たちは、慢性疾患をもつ人の看護では、その人の生き方や価値観をよく理解し、かつ最大限に尊重することが関心事項であり、その上でその人が節目において自己決定しながら生き抜いていけるよう、様々な方向から支援できる醍醐味であることに気づいたのではないかと思います。もはや私たちは、透析療法を安全で効果的に遂行するだけの専門家ではなく、その人が慢性疾患をもちながら、その人らしい最善の生活ができるよう協働していく専門家であると。
 研究・調査報告においては、当研究会が過去から現在までに取り組んできた、シャントトラブルのチェックシート、フットケアのチェックシート、腎不全看護の事例検討、透析部門の災害対策についての報告がありました。いずれも会員の皆さまに利用していただけるよう作成したものであり、今後も更に磨きあげていきたいとの思いが強まりました。またそれだけではなく、今後はさらに様々な看護研究について会員の中から共同研究者を募り、計画書作成の段階から取り組み、発表できたらと考えています。
 交流タイムでは、本年も展示企業の一押しの製品・薬品についてプレゼンテーションをしていただき、最新の知識を深められたことと思います。もう少し時間がほしかったとの意見も頂いていますので、次回は更に策を練りたいと思います。
 最後に、関係各位さまのご支援・ご指導に心より感謝申し上げます。

 


特別講演

スイーツシンポジウム

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