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研修会

2015年度研修会 
『フットケア ~患者と手をつないで、未来につなぐ足を守ろう~』を終えて

 2015年度石川腎不全看護研究会研修会が10月11日、石川県立中央病院 健康教育館2階 大研修室にて開催され、県内外から53名の参加がありました。
 今年度は『フットケア ~患者と手をつないで、未来につなぐ足を守ろう~』をテーマとして、済生会金沢病院 皮膚・排泄ケア認定看護師/日本糖尿病療養指導士 細田夕子先生をお招きし「フットケアの基礎知識」について講演して頂きました。細田先生の豊富な知識の下、数々の貴重な症例を通してフットケアの手技、早期発見・早期治療へとつながる患者教育のポイントなど細部に渡るケアの方法をとても理解しやすく説明して頂きました。
 今回の研修は、当研究会のフットケアチェックシート「足まもるシート」の開発意図や使用方法に加え、チェックした後のアセスメント能力向上に重点をおいた内容で研修会を企画しました。当研究会世話人メンバーが「足まもるシート」の特徴、シート使用基準、使用方法を説明し、足観察についての講義・実技をおこないました。いかに患者様の足から「見る・触る・聴く」ことで得た多くの情報をどのようにアセスメントし、大切な患者様の足を守るための看護に繋げていくか、アクションを起こしていくかについて学びました。
 グループワークでは、事例を通して、足・爪の観察から全身状態・生活状況・生活環境まで患者様の全身像を網羅してアセスメントを行い、各々が持っている「臨床の知」を出し合いました。患者様の足を守り、生活の質を保持するためのあらゆる職種を巻き込んだ看護内容・介入方法が各グループから出され、チーム医療・地域全体で足を守るためには、さらに看護の視点を広く持ち、専門的知識を深める必要性を痛感しました。
 これを機に、多くの施設で広く当研究会の「足まもるシート」が活用され、研修の副題でもあります通り、患者と手をつないで、未来につなぐ足が守られればと願います。

 又、ランチョンセミナーにおいては、短い時間ではありましたが、小松市民病院 内科部長 竹田 正廣 先生に「腎性貧血について」の内容で、改訂される2015年版日本透析医学会「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」と従来のガイドラインとの差異や海外データとの比較について説明して頂きました。ESA製剤や鉄剤投与などによる腎性貧血の改善は、患者様のQOL向上・改善の一助となるため看護師も知識として持ち、透析患者様の療養生活の質の向上に繋がればと思いました。

 私達世話人一同は、石川の腎不全看護の質の向上につながるような研修会の開催を、今後も実施していきたいと考えております。皆様の多数のご参加を心よりお待ちしております。

 最後になりましたが、本研究会研修会にご協力頂きました、講師の先生方、共同開催をいただきました中外製薬株式会社様に、厚く御礼申し上げます。

石川腎不全看護研究会
世話人 橋本 智美(石川県立中央病院)

 


フットケアの基礎知識(細田夕子先生)

グループワークの様子

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