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研修会

2016年度研修会 
『慢性腎臓病と運動療法』を終えて

 11月6日に金沢歌劇座にて、2016年度石川腎不全看護研究会研修会を開催し、看護師や理学療法士63名の方に参加をいただきました。
 今年度のテーマは『運動療法』です。午前中は慢性腎臓病の運動療法について、金沢大学附属病院の腎臓内科 上川先生に最近注目を集めている腎臓病におけるリハビリテーションの意味や目標とすること・診療報酬についてまで幅広くご講演いただいた後、小松ソフィア病院 理学療法士 石田先生より運動療法をすすめる上でのリスク管理や動機づけへの言葉かけ・コツなど具体的な内容をご講演いただきました。
 また、午後からは透析患者への運動療法を積極的に取り入れているつばさクリニックの皆さまより、そのノウハウをご講演いただきました。最初に院長の大山先生より、透析患者145名のうち運動参加率95%、継続率98%という驚異の現状や運動療法の実際の様子、運動強度の設定などをご講演いただき、続いて看護師の浅沼先生より、どのような段階を踏んで定着させるに至ったか、導入のポイントなどについて教えていただきました。その後、トレーナーの山田先生の指導の下、つばさクリニックで行っている運動を楽しく体験することもでき大変有意義な研修になりました。90歳代の患者も実施しているという運動でしたが、初めて行うにはなかなかハードに感じる部分もありました。体験してみて段階を踏んでいくことや同じ動作でも一律な内容にせず、対象に合わせたテンポや動きを選択するなど、柔軟性を持たせた運動設定や楽しくできる雰囲気作りが継続につながるコツだと学ぶことができました。
 慢性腎臓病においても運動を取り入れていくことで、原疾患のコントロールやADL改善・QOLの向上・透析効率の改善など多くの効果があると言われています。今回の研修が各施設において運動を取り入れていくヒントやきっかけに繋がればと思います。
 最後になりましたが、本研究会研修会にご協力頂きました講師の先生方、共同開催をいただきました協和発酵キリン株式会社様に、厚く御礼申し上げます。

石川腎不全看護研究会
会員 濱屋 晴美

今回のプログラム

10:00~10:05  開会の挨拶 余田 昭彦(浅ノ川総合病院)
10:05~11:05  特別講演1 慢性腎臓病のリハビリテーション?
   座長:杉岡 奈三重(JCHO 金沢病院) 澤田 清美(みずほ病院)
   演者:上川 康貴 先生  (金沢大学附属病院腎臓内科)
11:15~12:15  特別講演2 慢性腎臓病の運動療法意義とリスク管理
   座長:杉岡 奈三重(JCHO 金沢病院) 澤田 清美(みずほ病院)
   演者:石田 修也 先生 (医療法人社団愛康会 小松ソフィア病院 理学療法士)
13:15~13:55  特別講演3 「運動療法 GO!」
   座長:森本ゆかり(公立羽咋病院)  向出美穂(小松市民病院)
   演者:大山恵子 先生  (医療法人社団つばさつばさクリニック  院長)
13:55~14:35  特別講演4 「透析室で運動を!~透析患者さんに運動を定着させるため~」
   座長:森本 ゆかり(公立羽咋病院) 向出 美穂(小松市民病院)
   演者:浅沼 輝男 先生(医療法人社団つばさ つばさクリニック 看護師)
14:45~15:15  「TMX 体験~トレーナーと一緒につばさミュージックエクササイズを体験してみよう~」
   座長:森本 ゆかり(公立羽咋病院) 向出 美穂(小松市民病院)
   演者:山田 美紀 先生
   (医療法人社団つばさ つばさクリニック メディカルフィットネス  T's energyチーフトレーナー)
15:15~15:45  まとめ
15:45~16:00  閉会のご挨拶 森本 ゆかり(石川腎不全看護研究会 会長)

 


腎臓病のリハビリテーション
について講演中の上川先生

参加者全員でトレーナーの
指導で運動体験中

最後のまとめの時間では、講師の先生方
に対して活発な質疑応答がされました。

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